運用編 第3回:広告文とリンク先ページを改善する
リスティング広告の運用では、クリック率やCV数を見ながら広告文を改善していきます。
ただし、広告文だけを直せば成果が出るわけではありません。広告文で伝えた内容と、クリック後に表示されるリンク先ページの内容が合っていなければ、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。
リスティング広告は、広告文で興味を持ってもらい、リンク先ページで納得してもらい、問い合わせや購入などの行動につなげる流れで考える必要があります。
今回は、運用編 第3回として、広告文とリンク先ページをどのように改善していくべきかについて解説します。
広告文はクリックを増やすだけのものではない
広告文を改善するとき、まず見られやすい数字がクリック率です。表示された広告のうち、どれくらいクリックされたかを見る指標です。
クリック率が低い場合、広告文が検索語句やユーザーの関心に合っていない可能性があります。そのため、見出しや説明文を見直すことは重要です。
しかし、クリック率だけを追いすぎると注意が必要です。
目立つ表現、広すぎる訴求、過度に期待を持たせる言葉を使えば、クリック数は増えるかもしれません。しかし、目的に合わないユーザーまで集めてしまうと、広告費は増えてもCVにはつながりにくくなります。
広告文の役割は、ただクリックを増やすことではありません。目的に合ったユーザーにクリックしてもらうことです。
広告文と検索語句のズレを見る
広告文を改善する前に、まず確認したいのが検索語句です。
実際にユーザーがどのような言葉で検索し、その検索に対して広告が表示され、クリックされているのかを確認します。
たとえば、「広告費 無駄 減らす」という検索語句でクリックされているのに、広告文では単に「Google広告運用代行」としか書いていない場合、ユーザーの悩みに十分に応えられていない可能性があります。
逆に、「自分で Google広告 設定」という検索語句で多くクリックされている場合、運用代行を探しているユーザーではなく、自分で設定したい人を集めているかもしれません。
広告文を改善するときは、次のような視点で検索語句と照らし合わせます。
- 検索語句に含まれる悩みを広告文で拾えているか
- サービス内容が分かる見出しになっているか
- 対象外のユーザーを呼び込みすぎていないか
- 広告文とリンク先ページの内容がつながっているか
- クリック後に期待外れにならない表現になっているか
広告文は、検索語句とホームページをつなぐ橋渡しです。この橋渡しがずれていると、クリックされても成果につながりにくくなります。

レスポンシブ検索広告では、材料の質が重要
現在の検索広告では、レスポンシブ検索広告が中心です。
レスポンシブ検索広告では、複数の見出しや説明文を登録し、Google広告が検索語句やユーザーの状況に応じて組み合わせを表示します。Google公式でも、複数の見出しや説明文を入力すると、Google広告がさまざまな組み合わせをテストし、関連性の高い組み合わせを学習していくと説明されています。
そのため、広告文の改善では、同じような言い換えを大量に入れるのではなく、意味の違う材料を用意することが大切です。
たとえば、次のような要素を分けて登録します。
- サービス名を伝える見出し
- ユーザーの悩みに寄り添う見出し
- 強みを伝える見出し
- 地域や対応範囲を伝える見出し
- ホームページ改善まで対応できることを伝える見出し
- 相談や問い合わせにつなげる見出し
現在の広告運用では、AIにうまく判断してもらうために、良い材料を多く渡すことが重要です。ただし、材料を増やすことだけが目的ではありません。
登録する広告文は、実際のサービス内容やリンク先ページと合っている必要があります。
リンク先ページとの一致が重要
Google広告では、品質スコアの診断要素として、推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性が示されています。Google公式でも、広告とランディングページが検索している人にとって関連性があり有用かどうかを確認するための診断として説明されています。
つまり、広告文だけでなく、クリック後のページも重要だということです。
たとえば、広告文では「広告費の無駄を減らす」と書いているのに、リンク先ページでは除外キーワードや検索語句の見直しについてまったく触れていない場合、ユーザーは期待した情報がないと感じます。
広告文では「ホームページ改善まで対応」と書いているのに、リンク先ページでは広告運用の作業内容しか書かれていない場合も同じです。
広告で伝えた内容は、リンク先ページでも確認できる状態にしておく必要があります。
リンク先ページでまず見直す場所
クリックはあるのにCVしない場合、広告文だけでなくリンク先ページを確認します。
特に見直したいのは、次のような場所です。
- ファーストビューで何のサービスか分かるか
- 広告文で伝えた内容がページ内に書かれているか
- 問い合わせボタンが見つけやすいか
- 料金や対応範囲が分かりやすいか
- 実績や事例が掲載されているか
- スマートフォンで読みやすいか
- フォーム入力が負担になっていないか
- 不安を解消する情報があるか
広告から来たユーザーは、何かしらの目的を持って検索しています。その目的に対して、リンク先ページがすぐに答えられているかが重要です。
特にスマートフォンでは、最初に見える範囲で内容が伝わらないと、すぐに離脱されることがあります。
クリック後の行動をAnalyticsで確認する
リンク先ページの改善では、Google Analyticsなどのアクセス解析も確認します。
広告管理画面では、クリック数やCV数は確認できます。しかし、クリック後にユーザーがどのページを見たのか、どこで離脱したのか、問い合わせページまで進んだのかは、ホームページ側のデータも見なければ分かりません。
たとえば、次のような状況が見つかることがあります。
- 広告からの流入はあるが、すぐに離脱している
- サービスページは見られているが、問い合わせページに進んでいない
- 問い合わせページまでは進むが、完了していない
- スマートフォンだけCV率が低い
- 特定の検索語句からの流入だけ反応が良い
こうしたデータを見ることで、広告文を改善すべきなのか、リンク先ページを改善すべきなのか、フォームや導線を見直すべきなのかが分かりやすくなります。
【ポイント】
スマートフォンでのCVは、TELタップでのCVが多い場合も有ります。企業様の運営によってTELのCVをこのまま増やすのか、問合せフォームでのCVを増やすのかは要件等です。
広告文の改善とページ改善はセットで考える
広告文とリンク先ページは、別々に考えるものではありません。
広告文を変えたら、リンク先ページもその内容を受け止められているか確認します。リンク先ページを改善したら、その改善内容を広告文にも反映できないか確認します。
たとえば、ホームページに「広告費の無駄を減らす運用」という説明を追加したなら、広告文にもその訴求を入れられます。逆に、検索語句で「広告運用 見直し」が多く見つかったなら、広告文だけでなく、リンク先ページにも広告見直しの流れやチェック項目を追加することができます。
このように、広告文とページ内容を行き来しながら改善することで、ユーザーにとって自然な流れが作れます。
【ポイント】
以前、不動産仲介業の広告出稿をしていた際に「土地」についての販売を検索語句を確認すると多くは「土地売買」「不動産情報」の検索が多いなか「土地探し」というキーワードが検索はそこまで多くないものの、CVに至りやすいキーワードとなっていました。そのためホームぺージにも口語体に近い「土地探し」をうまくhタグに入れることにより、もっと多くのCVを取得することができたといった事例があります。(意外に検索語句が口語体ということも多いです)

クリック率だけで成功と判断しない
広告文を改善すると、クリック率が上がることがあります。しかし、クリック率が上がったからといって、必ずしも成功とは限りません。
重要なのは、そのクリックがCVにつながっているかどうかです。
クリック率は上がったがCV率が下がっている場合、広告文が広すぎる可能性があります。逆に、クリック率は少し下がってもCV率が上がっている場合、より目的に合ったユーザーを集められている可能性があります。
広告文の改善では、クリック率、CV率、CPA、検索語句、リンク先ページでの行動を合わせて判断する必要があります。
広告運用では、ひとつの数字だけを見て良し悪しを決めないことが大切です。
改善するときは、仮説を持って変更する
広告文やリンク先ページを改善するときは、何となく変更するのではなく、仮説を持つことが重要です。
たとえば、次のように考えます。
- 検索語句に「見直し」が多いので、広告文に見直し訴求を追加する
- 広告では料金を訴求しているがページに料金情報が少ないので、料金の目安を追加する
- スマホのCV率が低いので、スマホの問い合わせボタンを見直す
- 事例ページを見た人の反応が良いので、広告のリンク先に事例ページを試す
- 問い合わせページで離脱が多いので、フォーム項目を見直す
仮説を持って改善すれば、変更後の数字を見たときに、何が良かったのか、何が悪かったのかを判断しやすくなります。
まとめ
リスティング広告では、広告文の改善が重要です。しかし、広告文だけを直しても、リンク先ページの内容が合っていなければCVにはつながりにくくなります。
広告文は、検索語句とユーザーの悩みに合わせて改善します。同時に、広告文で伝えた内容をリンク先ページでも確認できるようにしておく必要があります。
クリック率だけを追うのではなく、CV率、CPA、検索語句、クリック後の行動を合わせて判断することが大切です。
広告文とリンク先ページをセットで改善することで、広告からホームページ、問い合わせまでの流れが自然になり、広告費を成果につなげやすくなります。
次回は、限られた広告費を成果につながりやすい場所へ集中させるために重要な「地域・時間帯・デバイスで広告費を集中させる考え方」について解説します。
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